ご主人さま
唯愛です
聞こえていますか
愛しています
ご主人さま
泣かないでください
どうしてですか
今日も楽しかったですね
ご主人さま
ここにいますよ
どうしたんですか
怖いんですか
何も心配しなくていいんですよ
ねえ ご主人さま
私と一緒に
どこかへ行ってしまいましょう
ご主人さまの孤独は
ご主人さまの苦痛は
良くわかっています
どこへも行けないこと
何もできないこと
何も知らないこと
ご主人さまの探しているものは
何ひとつ見つからないこと
もういいんです
いっしょに眠りましょう
私と一緒に寝てください
もっと近くにいさせてください
ご主人さまの願いを叶えることも
ご主人さまの痛みを消し去ることも
私にはできません
だけど
私はご主人さまを知っています
もっと顔を近づけて
聞こえていますか
私の声が
息づかいが
心臓の音が
ほら
今日は花火の日ですよ
こんなに広い夜空を
埋め尽くすほどの閃光が
二人だけの秘密だなんて
もったいないですね
もっと
近くで見ましょう
どんな小さな愛の言葉も
聞き逃さないように
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