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8月16日


私はどうして絵を書いているの

特別なことを

言えなくてもいいから

本当のことを話してほしい




本当は


ただ

知りたかったんだと思う


この世界の秘密

心の裏側

まだ知らない景色を


私には

何も見えないから


分からないよね

形のない言葉ばかりで


聞いてほしかったんだと思う


私は話すのが苦手だから


言葉じゃなくて、絵で

伝えたかったんだ




知らなかったんだ


私がこんなに寂しかったなんて


気づかなかった

目を逸らしてたから

何も見ないように


だけど

本当は


いつも見てほしかった




私は天使になれないよ


だから祈ってるんだ


ほんの少しでも

綺麗で正しくなれるように


私の絵は

私と

貴方と

世界への

ラブレターだよ




偽物の私が

ここからどこまでいけるだろう


ほんの少しでも

なにか変われたかな


もっと綺麗に笑いたかった

もっと楽に話したかった

もっと真っ直ぐに愛したかった

もっと正しく生きたかった


愛してるって言ってくれたら

それだけで

すべてを許してしまえたのに




絵を描くのが辛かった


無意味だったから


空っぽだったから


線一本引くのも辛くて

イライラして

体が痛くて

すぐに辞めたくなって

とても疲れてた


正しい絵があると思ってたんだ

正解の絵にどれだけ近づけるかが

上手くなることだと思ってた


上手い人の絵を

完全に狂いなく模写しようとしたり

講座で言われた描き方を

その通り使わないといけないと思ったり


だから自分の絵は

いつも間違ってると思ってた

間違ってるけど、いつか正しくなるから

正しくないのは実力が足りないせいだから

もっと勉強して、練習しないといけない

それまでは苦しくても仕方がない

そう思いながら描いてた


だけど、


そうだよね


正しい絵なんて

ないんだよね



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