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昔の123

雨の降る地平線




心は流れ出していくから
私は私だったことを忘れてしまうから
何も分からなくても意味がなくても
確かにここにあったことだから

力は無くて
雨がずっと向こうまで霧になって
形を作るのが怖くて

歩けないから
全部捨ててしまって
新しい雨ばかりが冷たくて

ここから一生出られないんだ
柵が私を囲んでるんだ
邪魔な体なんて捨ててしまいたいのに

雨は誰のものでもないから
湖だって誰のものでもなくて
私も何も持ってない

寂しくて仕方がないんだ
一面落ちる音ばかりで
みんな間違えないで落ちてくるから
私も一緒だと思わずにいられない

心も流れ出していくから
仲良しだった細い草道も
お気に入りの小さな丘も
もう暗い雲の向こうに見えない

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