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昔の39

戯言




「すごく焦ることを『テンパる』って言うじゃない。」
「言うね。」
「あれの語源は、天然パーマなんだよ。」
「あ?」
「つまり、もとは『天パる』だったの。
あまりに焦って、頭がクルクルパーになった状態のことね。」
「なるほどー。」
「嘘だけどね。」
「息絶えればいいのに。」
「あ、『いきたえる』って、『息』が『絶える』っていう意味なんだよね。」
「知ってるよ!」
「でも、『いきながらえる』は、『生きる』ことが『長らえる』っていう意味なんだよね。」
「ああ、『生き長らえる』だからね。」
「日本語って難しいね。」
「まあね。」
「でも、これはある意味では当然というか、必然なんだよね。
もともと大和言葉の『イ』には生物の生き死にって言う意味があって、
『生きる』も『息』もそこから派生した言葉なんだよ。
他に『イ』から派生した言葉には『逝く』とか『命』とかがあるんだけど、
もともと『生きる』と『逝く』はどっちも『イク』で統一されてたんだよ。
『イク』は『イ』を『行う』って言う意味で、
『命』は『イ』の『血』っていうことなんだよね。」
「はあん。」
「嘘だけどね。」
「分かってた。」

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