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昔の98

意味はないけどお気に入り




冷めた光がガラスを透かして
古い工場の中にたった一人
外は水でいっぱいで
波打つ音が空からきこえる

そのままどこまでも
落ちていく墜ちていく
交すことのない言葉の欠片を
溢れる泡に託しながら

私たちの中にまず一つ
世界はそれの似姿で
絡繰り仕掛けの機械たちが
カラカラと虚しく回り続ける

偽善めいた光がガラスを溶かして
だらりと腕は伸びたまま
水晶の輝きが右目を焦がし
そのままどこまでも落ちていく

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