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昔の117

泡の中の光




新しい音が、
聞いたことのない言葉が聞こえた気がして、
私は振り返りました。

そこは私の知らない場所で
でも確かにずっと見てきた景色だった
泡が下から溢れては消えて
一面藍色のそこはまるで海の底のようだった

人間のような異星人のような、
影は揺らめいて私に語りかけます。
その影は日食のように光を背負って、
だからはっきりと輪郭が見えます。

「あなただけが私達を救えるの」

深い深い碧は一瞬のグラデーションで
視界はあっという間に翠の光に包まれ
私はクリームソーダに弾けるラムネになって
ただただ光と泡の中を揺蕩っていた

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