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昔の119

空が止まってから




私にも友達はいた。

明るくて、いつも笑顔で、人の事ばっかり考えてる子だった。

あの子のせいで私は死ねなかった。

痛みと苦しみばかりの世界に私を置いて

あの子は一人でいなくなった。



私が先か世界が先か

私が居るから世界があるのか

世界があるから私が居るのか

もう分からなくなってしまった

何もかもが裏返ったみたいだった



空が止まってから たった五百年で人は月へ行った

空が止まってから

私はどこへ行けるだろう



せめて

月へ行けたら……

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