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空を見ていた

大きな知らない木の下で夜を過ごしていた。



腕が、顔が、肺がそこにあった。

私の体がそこにあって、息をしていた。

風が吹くたびに青い草が肌に触れる。

私たちは空を見ていた。



いつまでたっても、私たちは子供だった。

子供で、何もできなかった。

だから私たちは、世界に捨てられた。



世界から逃げてきた私たちは、だけど、生きていた。

生きていて、ただそれだけだった。

彼女の手が私の肌に触れて、

私たちは、空を見ていた。


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